インバウンドマーケティングにおいて、KGIとKPIが重要なファクターであることは、言うまでもないことでしょう。
ただしインバウンドマーケティングにおけるKGIとKPIの策定は、アウトバウンドマーケティングとは明確に区別されます。
インバウンドマーケティングを仕掛ける場合は、まずはこれを理解共有しなければいけません。
インバウンドマーケティングにおけるKGIの策定例
インバウンドマーケティングにおけるKGI策定例は、おおむね以下のようなものです。
- Webサイト上での集客数
- リード顧客の獲得数
- 企業としてのブランディング、認知度の向上
- 広告コンテンツへの送客数
- 営業活動の効率化
- 自社サービスや製品の購買数
- 問い合わせ、ダウンロード数etc...
- 言うまでもなく戦略なマーケティング活動の最終目的であり、これらは厳正に管理されなければなりません。
①②④⑥は、「コンバージョン」として管理することは容易です。
売り上げ金額や資料請求の回数、新規会員数などをカウントすれば、KGIの達成度は簡単に確認できます。
しかし③⑤あたりは、KGIとしての達成度を測るにあたって工夫が必要です。
インバウンドマーケティングに限定される話ではありませんが、時としてKPIは「明確性」と「計量性」を喪失する場合があります。
つまり、「KGIがどれだけ達成できているか」ということを推し量れていない、というケースがあるわけです。
- いかにブランディングが成功しているか
- 知名度はどれほど向上しているか
- 営業はどれだけ効率化されているか
という部分を数値化していなければ、KGI策定例としては不適格です。
独自の手法を用いて、達成度が測れるような状態にしておく必要があります。
後述するようにKGIやKPIは、具体的で誰から見ても同一解釈が取れるものでなければいけません。
インバウンドマーケティングにおけるKPIの策定例
KPIの策定例としては、以下のようなものが挙げられます。
- WebサイトのPV数
- Webサイトにおけるコンバージョン率
- リード数
- ユニークユーザー数
- MQL数
- ホワイトペーパーや資料のダウンロード数
- SNSでのフォロワー数
- Googleでの検索順位(SEO対策の成否およびその
- ROI
- CAC
- バウンス率
- LTVetc...
というようにインバウンドマーケティングでは、さまざまなKPIが策定の候補として挙げられます。
ただしすべてをKPIとして策定しなければいけないわけではありません。
コンバージョンに関連づいているものだけを、KPIとして策定するのが基本線です。
たとえばコンバージョンが商品やサービスの購買なのであれば、CACやホワイトペーパーのダウンロードといったKPIは度外視しても問題ありません。
またBtoBではなくBtoCのインバウンドマーケティングでも、KPI策定項目はもう少しタイトなものとなるでしょう。
ちなみにブログやオウンドメディアを運営の場合は、新規投稿数やリライト回数がKPIと設定される場合もあります。
ブログやオウンドメディアは、継続的に情報を提供してこそ、インバウンドマーケティング施策として機能します。
だからこそ新規投稿数やリライト回数などの「メタ的な」数値も、KPIとして扱われるわけです。
インバウンドマーケティングでKPIを策定する際のポイント
上述のKGIとKPIを策定例を参照すれば、基本的にはインバウンドマーケティングはじゅうぶん成立しうるでしょう。
ただし策定する際には、それぞれのポイントを理解しておく必要があります。
KPIについては、第一にとにかく具体的であることが求められます。
これは時として「(Objectivity)客観性」として表現されます。
つまりKPIは、「誰が見ても同一の解釈である」ことが求められるわけです。
たとえば「WebサイトのPV数」が10,000だったとしましょう。
となると10,000のうちいくらがUUなのか理解できず、解釈は複数になってしまいます。
だからこそUU数をカウントアップすることで、UUとリピートの割合について探知しておく必要があるわけです。
というように複数のKPIを利用することで、客観性について担保しておくことが重要です。
プロジェクトのステップをステージングすることも重要です。
プロジェクト全体を細分化させて、関係者の誰しもが進捗度合について理解できるようにします。
細分化したプロジェクトは、KGI達成へのプロセスにおけるインシデントにもお、柔軟な対応が取れるようになります。
インバウンドマーケティングの効果そのものを分析しやすくなる、というメリットも出てくるでしょう。
そして分析と調査をおこない、PDCAを回していくというのが、一般的な運用です。
KPIより深く理解するためには、「ツリー」を作成するのがおすすめ。
KGIを頂点として、その下にKPIを付随させた表図です
ツリーがあれば、KPI進捗度やプロジェクトの全体像などを、容易に把握できるようになります。
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